2011年6月11日土曜日

AK002 ドイツ戦車ドゥンケルゲルプ用モジュレーション塗料セットの塗装例

カラーモジュレーション塗装とは、色の明暗を強調することによって、モデルの立体感を高め、見る者により強い印象を与えるための技法です。

AK002は、ダークイエロー塗装のWW2ドイツ戦車を、手軽にカラーモジュレーション塗装できる塗料セットです。「ドゥンケルゲルプ」とはドイツ語で意味は「暗い黄色」、いわゆる「ダークイエロー」のことです。セットされている塗料を順番に吹き付けていくだけで、素早く、簡単に、カラーモジュレーション塗装ができます。

カラーモジュレーションでは、色のトーン(明暗)と、各トーンを吹き付ける場所が問題になります。AK002は既に適切なトーンに調色済みの塗料が用意されていますので、色について悩む必要はありません。
各塗料を吹き付けていく場所について、一例をここに紹介します。初めての方はこのサンプルの通りに吹き付けていくと良いでしょう。


このセットには以下の塗料が入っています。塗料は全て水性アクリルです。

AK003 グレイプライマー Grey Primer
AK004 ドゥンケルゲルプ シャドウ Dunkelgelb Shadow
AK005 ドゥンケルゲルプ ダークベース Dunkelgelb Dark Base
AK006 ドゥンケルゲルプ ベース Dunkelgelb Base
AK007 ドゥンケルゲルプ ライトベース Dunkelgelb Light Base
AK008 ドゥンケルゲルプ ハイライト Dunkelgelb High Light
AK009 ドゥンケルゲルプ シャイン Dunkelgelb Shine
AK010 サテンバーニッシュ Satin Varnish

これらの塗料は、そのまま使える濃度に調合されていますが、薄める時は少量の水を加えてください。稀釈は水で十分ですが、蒸留水を使うとさらに滑らかになります。


STEP 1 :  AK003グレイプライマーで下地塗装。
全体に吹き付けます。


STEP 2 :  AK004 ドゥンケルゲルプ シャドウ
最も暗い影の部分を吹き付けます。
場所は車体下部、窪んだ箇所、開口部周辺などです。
車体側面や上部へも吹き付けられていることにご注意ください。
これらは面に対して斜め方向に、控えめに吹き付けます。
少量の暗い色は明るい色を強調するために効果的です。


STEP 3 :  AK005 ドゥンケルゲルプ ダークベース
ダークイエローの暗いトーンです。
先ほどのAK004に被せながら、その範囲を広げるように吹き付けます。  

STEP 4 :  AK006 ドゥンケルゲルプ ベース
ダークイエローの基本色です。光が適度に当たって本来の色が見えている部分になります。
ほぼ全体に吹き付けますが、これまでに塗装した暗い部分を塗りつぶさないよう薄く吹き付けます。 


STEP 5 :  AK007 ドゥンケルゲルプ ライトベース
やや明るいトーンです。
車体側面やエンジンデッキ、戦闘室上面部分は、斜め方向にグラデーションが明るくなっていくように塗装すると良いでしょう。前面・後面装甲板は上下方向のグラデーションです。 


STEP 6 :  AK008 ドゥンケルゲルプ ハイライト
2番目に明るいトーンです。
車体側面・上面は斜め方向のグラデーションの明るさを高めていきます。
車体前面・後面は上下方向のグラデーションです。 


STEP 7 :  AK009 ドゥンケルゲルプ シャイン
最も明るいトーンです。
殆ど白色に近い、とても明るい色ですので、極控えめに吹き付けます。
吹き付ける場所は、先ほどのAK008の先端部分です。

以上で、エアブラシによる塗装は終了です。

STEP 8 :  この後、筆塗りで各パーツを主に明るい塗料で塗装して、強調します。
使用する塗料は、主にAK008で、もっと明るいAK009や、暗いが色が強いAK007も使用します。
塗るのは、出っ張ったパーツ部分やハッチ、ベンチレーターカバーなど、車体に取り付けられたパーツ全般です。 

STEP 9 :  最後に、AK010サテンバーニッシュを全体に吹き付けて塗膜を保護します。
これは、この後のエナメル塗料によるウェザリングに好ましい、半光沢の表面を作る効果もあります。

AK002によるカラーモジュレーション塗装は、色を調合する必要が無いので、簡単で素早く行えます。慣れてくると1時間ほどで完了できます。
このセットが皆さんのお役に立つことを祈っております。

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